他のレンタルサーバーからConoHa VPSのKUSANAGI環境に移行する手順

僕は以前、ConoHa VPSのKUSANAGI環境からmixhostへサーバー移行しました。
移行した理由は、ConoHa VPSでのサイト管理で手間がかかりすぎたからです。

しかし最近になって、その手間が大幅に軽減されました。
そこでmixhost上のサイトデータをConoHa VPSのKUSANAGI環境へインポートしてみます。

もし手間が本当にかからないなら、本格的な以降も考えてみます。

移行先の準備

まずは移行先(ConoHa VPS)の環境を作成します。

ConoHa VPSのKUSANAGI環境の準備

次の記事の1.KUSANAGI環境の構築を見ながら、作成してみてください。

ただしこの時点では
・ネームサーバーの変更
・KUSANAGI Manager管理画面上でのSSL化
してはいけません。

その他のDNSなどの設定は、しておきます。

hostsファイルの編集

現状ではネームサーバーを変更していないので、ドメインの所在地が移行元のサーバーとなっています。
そのため、移行先のサーバーにドメイン名でアクセスすることができません。

そこでパソコンのhostsファイルを書き換え、強制的に移行先サーバーにアクセスできるように設定します。

ConoHa VPSのIPアドレスを調べる

まずは移行先サーバーのIPアドレスを調べます。

1) ConoHa VPSのサーバー情報画面を開きます。

ConoHa VPS サーバー情報画面

2) サーバー名横の()内の数値が、IPアドレスです。

パソコンのhostsを編集

移行先サーバーにアクセスしたいパソコンで、hostsを編集します。

編集方法は、次のリンク先を参考にしてください。

変更後ブラウザでサイトのトップページにアクセスし、変更元のサイトが表示されなければOKです。

サーバーの設定変更

ConoHa VPSのKUSANAGI環境は現時点(2020年1月)では、プラグインによっては正常に動かないケースがあります。

非常に面倒ですが、サーバーにログインして設定を書き換える必要があります。

次の記事を見ながら、設定してみてください。

All-in-One WP Migrationをインストール

今回はAll-in-One WP Migrationを使用して、サイト移行をおこないます。
All-in-One WP Migration

プラグインの新規追加で、キーワードに「All-in-One WP Migration」と入力してインストールしてください。

インストール後に、ホーム画面などに次のような画面が表示されたら、サーバーの設定変更ができていません。

All-in-One WP Migration is not able to create

All-in-One WP Migration is not able to create /home/kusanagi/ab43f2a9cd38fb757d4cb3ec/DocumentRoot/wp-content/ai1wm-backups folder. You will need to create this folder and grant it read/write/execute permissions (0777) for the All-in-One WP Migration plugin to function properly.

もう一度サーバーの設定を確認してみてください。

移行元データの準備

移行先の準備ができたら、移行元のデータを用意します。

データ量を少しでも減らす

データ量が多いとデータ転送に時間がかかりますし、場合によっては移行先の制限で移行できないことがあります。
少しでもデータ量を減らしておくべきです。

(1) 使用していないプラグイン・テーマを削除する。

(2) EWWW Image Optimizerなどで画像を一括圧縮しておく

(3) ゴミ箱・下書き・使用していない画像を削除

(4) バックアッププラグインなどが作成したバックアップデータを削除

※最新のデータがあるならパソコンにダウンロードしておく

移行元データの作成

移行データの作成も「All-in-One WP Migration」というプラグインを使用します。

プラグインの新規追加で、キーワードに「All-in-One WP Migration」と入力してインストールしてください。

次に移行するWordPressをエクスポートしましょう。

All-in-One WP Migration > エクスポート をクリック

All-in-One WP Migration > エクスポート

エクスポート先を開き、「ファイル」をクリック

エクスポート開始

エクスポートデータの作成が終わるまで、何もしないで待ちます。

終了したらダウンロードボタンを押して、移行用データをパソコンに保存します。

今回移行テストでConoHa VPSメモリ1GBで作成したKUSANAGI環境を用意しました。
600MB程度の移行データを作成し、その環境にインポートしたところ、問題なく移行することができました。

しかし700MBや800MB程度が限界と思われます。
サイズが大きくなってしまう場合は、こちらの方法で移行データを分割してみてください。
All-in-One WP Migrationで分割ダウンロード

移行先サーバーのアップロード制限を変更

ConoHa VPSに作成したKUSANAGI環境は、ファイルアップロード制限がかかっていて16Mバイトまでしか転送できません。

そこで、その制限を変更する必要があります。
少し難しいですが、次の記事を見ながら設定してみてください。

※サーバーの再起動を忘れずに!

移行データの復元

移行元で作成したサイトデータを、移行先のConoHa VPS KUSANAGI環境に復元します。

移行データのインポート

All-in-One WP Migration > インポート をクリック

All-in-One WP Migration インポートメニュー

最大アップロードファイルサイズが、移行先サーバーのアップロード制限を変更で設定した値になっているか確認。

All-in-One WP Migration インポート

インポート元」へ、移行データをドラッグアンドドロップ。

ファイルがアップロードされ、インポート処理が開始されます。

メッセージに従って、進めてください。

移行データを複数に分割している場合は、そのまま次のデータをインポートしてください。

インポート中に処理が止まってしまったら

一番多い原因は、転送している移行データの容量がWebサーバー(Nginx)のアップロード制限を超えていることです。
移行先サーバーのアップロード制限を変更をもう一度確認してください。

パーマリンクの設定

移行後のサイトでは、パーマリンクが無効になっている可能性があるので、再設定を行います。

設定 > パーマリンク設定 をクリック

Wordpress パーマリンク再設定

何も変更しないで、「変更を保存」ボタンを押します。

Wordpress パーマリンク再設定 変更を保存

ネームサーバーの変更

サイトへのインポートが完了したら、正常に表示されるか確認してください。

確認できたら、ドメイン取得先でネームサーバーを変更します。

ConoHa VPSのネームサーバー

ネームサーバー1: ns-a1.conoha.io
ネームサーバー2: ns-a2.conoha.io
ネームサーバー3: ns-a3.conoha.io

ネームサーバー変更後、インターネットに浸透するまで数時間から数日かかります。

SSL化

移行元サイトがSSL化されていた場合、KUSANAGI Managerの管理画面からSSL化をONにします。

後始末

最後に後始末をしっかりとしましょう。

hostsファイルの編集

移行手順3で変更したhostsファイルを元に戻しておきましょう。

All-in-One WP Migrationを無効化

有効化されているプラグインは、WordPressの処理速度を遅くします。
使わないプラグインは、停止しておきましょう。

今後使用する予定がないなら、削除しておきましょう。

ファイルアップロードサイズの上限をもとに戻す

アップロードサイズの上限を、元のサイズに戻しておきましょう。

不正なアクセスで、大きなデータを送信されることを防ぎます。

本当に出戻る?

今のところmixhostに不満がないので、サーバー移行はおこないません。
(ネームサーバーの変更をおこなっていません)

KUSANAGIの推奨メモリが4Gですが、僕の場合1Gで契約するのが精いっぱいという理由もあります。
また、初期状態だとメールなど使えないものが多いです。

やっぱり手間が多いですね。
そこが、VPSとレンタルサーバーとの違いかもしれません。

めんどくさがりな人がサイト運営するなら、VPSはやめておいた方がいいです。