レンタルサーバーやドメインの勘定科目・仕訳。正解は?

僕は個人事業主としてアフィリエイトで収入を得ているので、毎年確定申告をしています。
そのために、毎月毎月、経理ソフトにコツコツと売り上げや経費を仕訳を入力しています。

ですが初年度は、仕訳で悩みました。
特にレンタルサーバーやドメインの勘定科目は、ネットで調べると、みんな言っていることが違うのです。

そこで今回は、僕が税理士さんに聞いた、これが正解だろうという答えをお伝えします。

レンタルサーバーやドメインの勘定科目

僕がお願いしている税理士事務所は、アフィリエイトに強いというと東京の某税理士法人。

その事務所で僕の担当をしてくれているSさんから、こんな質問を受けました。

「レンタルサーバーの勘定科目は、通信費にします?それとも支払手数料?」

いやいやいや。それ僕が聞きたいことなんですが…

実際のところ、法的には細かい区分がないので、税務署側も経費の総計があっていて、最終的に税額が正しければ問題ありません。

自分の管理しやすいように勘定科目を選べばいいんだそうです。

特に問題がなければ「通信費」でいいと思います。
または、新しく「インターネット関連」という勘定科目を作るのもありですね。

ただし「旅費交通費」など、どう考えても合っていないものにしてはいけません。
確定申告では問題ないのですが…税務調査で指摘されますからね。

また一度決めたら、一貫した仕訳をおこなう必要があります。
月ごとや年度ごとに勘定科目を変更してはいけません。

勘定科目毎の金額の割合が年度ごとに大きく変化すると、税務署が不振に感じる原因になります。

勘定科目は自分で金額を把握するのが目的

経費を勘定科目毎に仕訳するのは、経費を分類して、分類ごとの金額を自分が把握するのが目的です。
だから、自分が内容を把握していれば、どこに仕訳しても問題ないんですね。

しかし、「レンタルサーバー」や「ドメイン」毎の費用を把握したいという要望もあります。

この場合は「レンタルサーバー代」や「ドメイン代」などの名目で、補助科目を作成すると分かりやすいです。

勘定科目: 通信費
補助科目: レンタルサーバー代
補助科目: メイン代
補助科目: プロバイダ代

レンタルサーバーやドメインの仕訳

ドメインは、通常一年単位。
レンタルサーバーは、月払いから年度単位で支払います。

支払いが月払い~1年以内の場合

確定申告で経費として認められるのは、厳密にはその年度に受けたサービスに対しての費用です。
翌年分を前年に前払いしたら、その分は翌年の経費になります。

この考え方からすると、1年契約については12月末分までのサービスのみが対象です。
ですが、慣例的に1年以内の契約は、全額計上しても大丈夫です。

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 適用
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額
10/1 通信費 12,000 普通預金 12,000 エックスサーバー
レンタルサーバー代
10/1 支払手数料 300 普通預金 300 振込手数料
 

支払いが複数年の場合

契約が複数年の場合、経費として一括計上することができません。

まずは「前払費用」として計上します。
「前払費用」は、銀行の残高を減らしますが、経費としては計上されません。

次に年度末に、その年度で使用したサービス分の経費を計上します。

「前払費用」として計上:

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 適用
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額
10/1 前払費用 36,000 普通預金 36,000 エックスサーバー3年分
レンタルサーバー代
10/1 支払手数料 300 普通預金 300 振込手数料
 

年度末に計上(初年度分):

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 適用
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額
12/31 通信費 3,000 前払費用 3,000 エックスサーバー3か月分
レンタルサーバー代 レンタルサーバー代

年度末に計上(翌年分):

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 適用
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額
12/31 通信費 12,000 前払費用 12,000 エックスサーバー1年分
レンタルサーバー代 レンタルサーバー代

残りの金額も、年度ごとに計上します。

まとめ

レンタルサーバーは複数年契約をすると割引が大きいです。
しかし経理上の処理がめんどくさい、というか計上忘れの原因になります。

長くても一年契約の方が、よさそうです。