レンタルサーバー基礎知識
レンタルサーバーとは、機能の一部または全てを貸し出す目的で設置された、コンピューター機器のことです。
- 高価なサーバー機器を購入しなくても、安価にサーバー環境が構築することができる
- 高速で大容量のネットワーク回線を使用できる
- めんどうなサーバー管理をお任せできる
- 24時間稼働できる
- 電気代を気にしなくていい!!
個人的には、電気代を気にしなくていい点が一番のメリットだと感じてます。
電気代って高いですよね...( ;∀;)
レンタルサーバーはデータセンターなどの専門の施設で管理されていて、契約者が直接触れることができません。
そのため通信障害などのトラブルは、管理会社が対応します。
Webページが閲覧できないときなどは、じっと我慢して復旧するのを待つしかありません。
対応が遅かったり不適切だったりする会社のレンタルサーバーは、スペックがよくても使用者の評価が低くなりますね。
一般的にレンタルサーバーは、Webサーバーの使用を目的としています。
Webサーバーについて簡単に説明します。
Webサーバーとは
レンタルサーバーやWebサーバーなど、「サーバー」とう言葉がいくつも出てきたら混乱してしまいますね。
サーバーは、基本的に物理的なコンピューター機器を指します。
実際のレンタルサーバーが、どうなっているのかわかりませんが、次の写真のようなイメージでいいと思います。
コンピューター上ではパソコンやスマホと同じように、さまざまなプログラムが動いています。
その中で、外部からの指示をじっと待ち続けて、指示があったら返事を返すプログラムもまた、〇〇サーバーと呼ばれています。
たとえば、
「Webページを表示したいのでデータをください」
という指示に答えているのが、Webサーバーという名前のプログラムです。
表計算ソフトにエクセルやグーグルスプレッドシートなど、いくつか種類があるように、Webサーバーにも種類があります。
- Apache
レンタルサーバーで標準的なWebサーバーです。
.htaccessというファイルで、リダイレクトやアクセス権の制御をおこないます。 - Nginx
Apacheと比較して高負荷に強く、速いと言われているWebサーバー。
.htaccessを使用できない。レンタルサーバーの設定変更は、.htaccessファイルで行うのが一般的なので、これは致命的。エックスサーバーは、Nginxを使用しているから速いといううたい文句だが、実はNginxとApacheのハイブリッド。
参考記事:Nginxなはずのエックスサーバーで.htaccessが有効な理由 - LiteSpeed
Apacheの機能を継承しつつ、数倍の応答速度を実現したWebサーバー。
.htaccessが使用できるので、ネット上の情報をそのまま活かすことができる。現在のところ、LiteSpeedを採用しているレンタルサーバーは少数です。
ちなみに僕が最近使い始めたmixhostで、LiteSpeedを使用できます。
エックスサーバーとConoHa VPSからmixhostにサーバー移行した理由と結果
このほかにも、メールサーバーやFTPサーバー・SSHサーバーなど、無数の〇〇サーバーが、コンピューター上で外部からの指示を待っているのです。
サーバーってなんだか偉くてすごそうなイメージですが、実態はホテルのフロントや役所の受付などの、サービスを提供する側なんですね。
さてWebサーバーですが、前述のようにWebページを表示するのを目的としたプログラムです。
一般的なレンタルサーバーは、このプログラムが動いています。
しかし他のプログラムを自由に起動することはできません。
そのため一般的なレンタルサーバーは、使用目的がWebページの構築に限定されているのです。
Webサーバー限定でないレンタルサーバー
VPSと呼ばれるレンタルサーバーは、Web目的以外にも使用できます。
というよりも、場所だけ貸すので後は自由に使ってくださいというスタンスです。
そのため、コンピューターの知識がある人が使用するレンタルサーバーといえます。
セキュリティが甘いと外部から攻撃されますが、これも自己責任です。
VPSって、怖いですね( ;∀;)
VPSでWordPressを高速化という話が時々ありますが、自分で調べて一から管理するなどの労力に見合う効果は見込めません。
Webサーバー目的なら、一般的なレンタルサーバーを使用すべきです。
専用と共用の違い
レンタルサーバーには、「専用」と「共用(共有)」という二つの区分があります。
専用レンタルサーバーは、1台のコンピューターを丸ごとレンタルできます。
共用レンタルサーバーは、1台のコンピューターを複数の契約者でシェア(共有)します。
1台を複数人で使用することで、使用料を安く設定できるのです。
共有サーバーはよくマンションで例えられますが…この図でわかりますよね…
余計な説明はしません(手抜き
専用サーバー1台丸ごとのマジック
専用レンタルサーバーは、コンピューター1台丸ごとレンタルできる。
このように書くと、共有レンタルサーバーで使用しているコンピューターを、独り占めできると思いますよね。
しかし、そんなよい話はありません。
私が今使用している共有レンタルサーバーのmixhostと、某S社で公表している専用レンタルサーバーのうち一番性能が低いサーバーのCPUを比較してみました。
mixhost 共有レンタルサーバー | S社専用レンタルサーバー | |
---|---|---|
CPU名 | Intel(R) Xeon(R) Gold 6130 CPU @ 2.10GHz | インテル® Xeon® プロセッサー E3-1230 v5 |
発売日 | 2017年 Q3(7~9月) | 2015年 Q4(10~12月) |
リソグラフィー | 14 nm | 14 nm |
希望カスタマー価格 | $1894.00 - $1900.00 | $250.00 - $261.00 |
コアの数 | 16 | 4 |
スレッド数 | 32 | 8 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 2.10 GHz | 3.40 GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 3.70 GHz | 3.80 GHz |
キャッシュ | 22 MB L3 Cache | 8 MB SmartCache |
コア数やスレッド数など難しいことは置いておいて、ここでは価格だけを見てみます。
1ドル100円で計算しています。
mixhost:$1894 - 189,400円
S社:$250 - 25,000円
なんと、約7倍の価格差がでています!
もちろん、価格差イコール性能差ではありませんが、専用サーバーは共有レンタルサーバーを独り占めできるのではない、ということがわかりますね。
専用サーバーのメリット
専用サーバーのメリットは、コンピューターを独り占めしているので、共有レンタルサーバーのように、他の契約者の影響を受けにくいということです。
例えば、他の契約者のWebサイトが炎上すると、自分のWebサイトにアクセスしにくくなります。
ある契約者のWebサイトがDDos攻撃を受けると、自分のサイトが表示されなくなります。
専用サーバーなら、このようなことがないのです。
また、いつでもコンピューターを再起動できるのも魅力です。
自宅のパソコンが何らかのトラブルで処理が重くなってしまったら、再起動させることがありますよね。
同じようにレンタルサーバーでも、再起動したいと思うときがあります。
しかし共有レンタルサーバーは、他に利用者がいるため、勝手に再起動できません。
ですが専用サーバーは、誰にも気兼ねなく実施できるのです。
共有レンタルサーバーの仕組み
共有レンタルサーバーは、1台のコンピューターを複数の契約者でシェアします。
そのため人気があるWebサイトが同じサーバー内あると、そのサイトにコンピューターの性能の多くを使われてしまい、自分のサイトが遅くなると思いますよね。
実際にはユーザー(契約者)ごとに、使用できるCPU・メモリ・帯域(回線速度)など、コンピューター資源が割り当てられています。
人気があってアクセス数が多いサイトでも、割り当てられた分を使って処理しているので、他の人に影響がないのです。
基本的には、ですが…
ユーザーごとの割り当ては、コンピューターの内部でおこなわれます。
このときあるWebサイトに対して、大量のアクセスがあったとします。
コンピューターは、一つ一つのアクセスに対して、割り当て数を超えていないかチェックします。
しかしチェックする量が多くなると、それだけでコンピューターが処理できる限界をこえてしまうことがあります。
つまりユーザーごとに制限していても、あまり意味がない状態になってしまうことがあるんですね。
これは共有サーバーを使っている限り、いつでもおこる可能性があります。
契約者は何もできず、管理会社の対応を待つしかありません。
管理会社の対応が速いかどうかが、レンタルサーバー選びの重要なポイントです。
割り当て数による性能差
共有レンタルサーバーによっては、仮想コアの割り当て数が明記されています。
コアとはCPUを構成する重要な部分で、1コアで一度に一つの処理をおこなうことができます。
つまりコア数が多いほど、より多くのことを同時に処理できるのです。
mixhost 共有レンタルサーバー | |
---|---|
コアの数 | 16 |
スレッド数 | 32 |
mixhostのサーバーを見ると、コアの数が16となっています。
初期のパソコンは、1コアのみでした。
それから見ると、現代コンピューターは、一つのCPUに複数のコンピューターが搭載されているかのようです。
スレッドとは、一つのコアで二つの処理をおこなわせる技術。
mixhostのサーバーは、32の処理を同時におこなえるということです。
そして仮想コアとは、基本的にコアまたはスレッドを一単位として割り当てたものです。
つまり仮想コアを3つ割り当てられる共有レンタルサーバーは、CPUのコア3つ、またはスレッドを3つ使えるということです。
仮想コアが5つ6つと増えれば増えるほど、もっと多くのCPUやスレッドを使用できて、Webサイトの処理速度も上がる可能性があるのです。
ここで疑問に思うのが、共有レンタルサーバーはコアとスレッドのどちらを仮想コアの一単位としているのか。
コア3つと、スレッド3つなら、コア3つの方が高性能です。
どちらかなのかは、公表されていないので不明です。
サーバー会社に考え方によって、どちらにでも設定できます。
つまり同じ仮想コア数でも、サーバー会社によって、大きな性能差があるかもしれないのです。
そもそも割り当て数を公表していない会社もあるので、スペック上の性能比較は意味がないのかもしれません…
まとめ
レンタルサーバーについて、自分なりに解説してみました。
専用サーバーは、大きな企業でなければ必要ないと思います。
資金に余裕があるなら、利用してみてください。
ほとんどの人は、共有サーバーを利用すると思います。
共有サーバーは管理会社の方針で、一人当たりの割り当て性能を自由に設定できます。
低価格のレンタルサーバーは、割り当てを少なくして1台あたりの収容人数を増やすか、古い低価格なサーバーで運用することで、利益を得ています。
僕は今までさまざまなレンタルサーバーを使用してきましたが、ある程度安心してサイトを運営したいなら月額1000円以上のサーバーを借りるべきです。
それ以下だと、スペック不足なのはもちろん、同居する他の契約者の影響を受けやすいです。
賛否両論ありますが、最近の僕のおススメは、mixhostです。
最近他サーバーから移行しました。
その時の記事がこちら↓
ただ、mixhostは初心者向けでないという意見もあるようで…
僕は気分転換で移行してしまいましたが、レンタルサーバーが初めての人はエックスサーバーをおススメします。
今契約すると、僕が使っていたマシンよりスペックが高いものが割り当てられるんでしょうね。
うらやましいな…
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